穂が!
籾から育てようと、みんなで種まきしたけど、寒い日が続いてしまい、本当に小さな小さな苗で田植えをした子どもたちの田んぼ。
連日30度を超える日が続く中、いよいよ出穂。
そして今、
その穂も自らの重さに耐えきれず、ゆったりとその頭を垂れ出しました。
ほんとうに小さな苗だったけど、今となっては他の田んぼになんら遜色ないくらいしっかりした稲として育っています。
もはやうれしいとかどうとか、
そういう感情はありません。
ただただ感動です。
みんなで育てたこの田んぼで、
一刻も早く新米をほおばりたいと思います。
8月は美山のサイクリングイベント「京都美山サイクルグリーンツアー」で中休み。
9月の頭に田んぼ仕事がありますが、稲刈りは9月半ば以降でになるかもしれません。
子どもたちには申し訳ないけど9月は毎週美山に通ってもらうかもよ〜
草取りの恐怖
子どもたちが植えた苗は、日々の気温の上昇と共に、ずいぶんと大きくなってきました。
植えたときはわずか6〜7センチくらいだったのに、今では立派に、水面から20センチくらいに成長しています。
分げつ(茎が分かれて増えていくこと)も、一本から三本くらいになり、3〜4本植えをした株では、10本を超える茎の数になってきました。
これから気温がぐんぐん上昇していけば、みるみる伸びていくで〜と、和泉農事組合の皆さんも太鼓判を押してくれました。
さて、この田んぼは農薬を全く使わない有機栽培を行っています。
たいていの場合、慣行栽培では、田んぼの中に雑草を生やさないように除草剤を散布します。
田植え後、数日後に水を張った田んぼに除草剤を散布すると、水中の地表面に薬剤の膜を張り、そこを突き抜けて地上に出ようとする雑草の芽が死んでしまうと言うしくみです。
減農薬、低農薬と呼ばれる田んぼでもたいていの場合、程度の差はあれ、こうした除草剤を使います。
これをしておかないと、夏に向かって田んぼが雑草だらけになり、稲より雑草が優位になって、収穫量や品質に影響するからです。
今回の子どもたちの田んぼは、農薬を使わないというポリシーのもと栽培計画を立てておりまして、ほならどないして雑草を防除するのかということになります。
今回、この田んぼで採用したのは、「水田表層を強還元状態にする」という方法です。
うわ、むずかし!
あんまり難しいことを書くとぼろが出そうですが、簡単にいうと、
田植え後、すぐに即効性の高い完熟の有機堆肥を蒔き、そのあとそこにEM菌を適量散布します。
完熟の有機肥料を土中のバクテリアが急速に分解していくのをEM菌が助けます。
するとあまりに急激な活動のため、水中の地表面が強還元状態、つまり「酸欠」になり、雑草の発芽に必要な酸素が一時的にその場所からなくなり発芽が抑制されるというわけなのです。
は〜やっぱりむずかし。
もっと簡単に言うと、
田植えした稲は土表面の酸素は使わないが、後から出てくる雑草の芽には酸素がいるので、自然のバクテリアなどの活動を使って、酸素を供給しないということです。
わかりました?
すごいですね! 有機栽培。
勉強になります。
で、雑草抑制の効果は!?
結果、半分成功、半分「?」でした。
つまり、うまくいったところもあり、雑草が生えたところもありました。
生えた雑草は、
・こなぎ
・ほたるい
・おもだか
・セリ など
まあ、田んぼの雑草の定番です。
次の子どもたちがきたタイミングで一緒に草取りって考えましたが、このまま放っておくとその頃には雑草ジャングルになっている箇所がでてくるので、ブラッキーさんとブラッキーさんの奥さんの二人で草取りしちゃいました。
はーしんど。
ごめんね〜みんなの仕事をとって…(笑)。
ほぼ全体をくまなく這いずり回ったので、ほどよい中おこしにもなったと思います。
え、中おこしって?
中おこしに関してはまた今度。
水田は生物の宝庫
田植えから4週間。
小さかった苗も、それなりにしっかりと根付いてきたようです。
今回は、田んぼの草取りと生き物調査がミッション。
まずは田んぼの中の様子について、つづいて生き物を探すときの注意などを説明しました。
早速、子どもたちはタモ網やミニ水槽、バケツなどを手に、水田の中、周囲の水路など思い思いの場所で生き物調査を始めました。
今回、水田や水路でつかまえた生き物にはたくさんの種類がありました。
トノサマガエル
ツチガエル
シュレーケルアオガエル
ホウネンエビ
オタマジャクシ
イモリ
ヤゴ
タガメ
トビゲラ
サワガニ
アメンボ
シュレーケルアオガエルの卵
とった生き物はすべて記録して、来月、再来月と毎月調査を続けます。
稲がどんどん伸びてくるうちに、生き物たちの様子はどうなっていくのでしょう?
田植え完了!
一週間まえの土曜とはうって変わって、晴天に恵まれ本日19日、無事田植えを済ませました。
たった4アール(100坪強)の広さとは言え、やはりなれない泥の中の作業は大変。
それでも子どもたちは元気よく、正確に(?)、泥の中に苗を植えていきました。
今日はせっかくの田植えと言うことで、和泉区のたくさんの田んぼ先生が集まってくださり、会場は大賑わい。
朝10時の集合から苗を田んぼまで運び、お昼を挟んで3時過ぎには、なんとか終了しました。
和泉の田んぼ先生、応援くださった住民の皆さま、本当にありがとうございました。
…
それでは、細かくその工程を見ていきましょう。
まず、ブラッキーさんの家の前から苗を運びます。
気温が低い日が続いたため、苗の生育はイマイチ。
でも、もうその時期が来たので、植えにくいですが短い苗で行きます!
まずは本郷先生より苗の植え方の講習です。
大事な話なので真剣に聞きます。
植えて行きます。
一人あたり1メーターが担当箇所になります。
人数が足らないので、随所に大人も入ります。
あまり狭く植えると風通しが悪くなり、病気にかかる可能性があります。
そのあたりの調整を和泉の方に教えてもらいます。
最後は田んぼを前に記念撮影。
ウィーラースクールに新たな「お米」の一歩が刻まれた瞬間です。
名付けて、「世界初!自転車と米作りの融合されたスクール!」
って、ゆーたもん勝ちやね(笑)
さあ、これから水を管理しながら、草取りなどに励みます。
大きく育ちますように!
上手く出来たあかつきには、稲木干しして乾燥がおわったお米をその日に脱穀し、精米して、この場所で炊いて食べます!
こんな贅沢ないで〜♪
悔しいけど田植え延期、でもやることいっぱい。
本当は田植えだったのですが、ここのところ気温が低い日が続いたこともあり、苗の生育がいまいち…。
急遽、苗箱の下を掘って水を入れ、保温のためのプールをつくりましたが、残念ながら田植え可能な長さまで生育しませんでした。
よって、田植えは延期。次週19日(土)午前10時からとなりました。
…
とはいえ田植えまでにしなければいけないことは実は山ほどあります。
丁度良いのでそれも全部子どもたちにやってもらうことにしました。
ま、結果的にはその方がよかったかもね。
…
まずは苗の確認をします。
この日もすごく寒かったので温度が下がらないようにビニールをあまりめくらないよう苗の確認です。子どもたちは自分が蒔いた籾が大きな苗になりつつあるのを見て興奮!
つづいて田んぼに移動して田んぼの大きさをメジャーを使って測ります。
そして農事組合倉庫で、みんながどんな風に苗を植えるのか、何人がかりで植えないといけないのか、そして何本植えたらよいのかなどをみんなで協力して計算しました。
ひとりあたり650本は植えないといけないみたいです。大変や!
では、田植えに使うガイドとなるヒモを作りましょう。
余裕をもって長さ30メートルのヒモに、20センチごとの印を付けていきます。
このヒモを田んぼの両サイドから引っ張り、印にあわせて一人あたり5本、つまり1メートルの幅を担当することになります。
今回の田んぼ先生は、地元和泉農事組合の樋口先生です。
みんなが田植えをする田んぼを代掻(しろか)きしにきてくださいました。
まずは代掻きってなんなのか、そしてなんで代掻きをしなければいけないのかを子どもにもわかりやすく解説してくださいました。
代掻きの間、希望する子どもたちをトラクターに乗せてもくださいました。
初めて乗る子は大はしゃぎ。
そして、
まだ田んぼにはいらなくても良いといえば良いのですが、、、、
やっぱり入っちゃいました(笑)
最後は泥だらけになっちゃったのでブラッキーさんの家の裏の水路で泥を落とします。
まだ水が冷たい!
最後はおまけ。
ブラッキーさんとこのニワトリとも仲良くなりました。
餌をやったり、逃げないようにつかまえたりするコツも覚えましたとさ。
水を得た田んぼ。
ブラッキーさんは今、美山を出発して石巻に向かってます。
4月30日に行われる、「チェーンリングプロジェクト」のために、スクールカーで約800キロの移動中。
メンバーが運転してくれているので、今のうちに今日の報告を。
…
本日、石巻に行く前にと、みんなの田んぼの準備を始めました。
種まきの次の日に、荒起こししておいた田んぼにいよいよ水を入れ、荒代掻き(あらしろかき)というのをやりました。
荒代掻きとは、水を入れた田んぼの土をかき混ぜ、全体を軽くトロトロの状態にすることです。
これでしばらく水を張っておいて、田植えの前に代掻きという、仕上げの作業を行えば、準備万端なのです。
きれいに仕上がりました。
四隅のエッジもばっちり!
そして肝心の苗は…、
徐々に伸びてきました。
いよいよ明日から、別の田んぼの横につくったプールに苗箱を浸けるよう、本郷先生から指示されました。
今までビニールのトンネルの中で育ってきた苗たちは、太陽の光を浴びてしっかり育ってくれるでしょうか?
心配です!